オンライン英会話の復習方法4つと選び方|直後にやること3つ・続け方
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レッスンが終わった直後、画面を閉じてから次に何をしていますか。ここで何をするかで、そのレッスンが残るかどうかが決まります。この記事は、直後にやること3つと、それを続けるための道具の選び方をまとめたものです。
先に結論を書きます。やることは3つだけで、道具は後から決めて構いません。むしろ、いま使っているもので始めてください。新しい道具を覚えることと、復習を続けることは別の話です。
この記事では予習の話はしません。予習をどこまでやるかは別の判断で、混ぜると両方が中途半端になります。ここで扱うのは、レッスンが終わってから次のレッスンまでの間に何をするか、だけです。
この記事の要点
下に並べた道具のうち1つは当社のものです。何ができるのか、料金はいくらか、録音した音声をどう扱うのかは別にまとめてあります。
- レッスン直後にやることは3つ。言えなかった1文を書き出す、正しい言い方を手に入れる、次にいつ見返すかを決める。
- 道具は「録る」「直す」「貯める」「出す」の4つの役割に分かれます。1つの道具が全部をやるわけではありません。
- 無料の生成AIには、前回の続きが残りません。ChatGPT も Claude も、文脈をまとめて置いておく機能は有料プランの側にあります。毎回貼り直す前提で使ってください。
- 見返す日を道具に決めさせると続きます。自分で「そろそろ」と思い出す方式は、忙しい週に必ず飛びます。
- まず紙とスマホのメモで始めて構いません。3か月続いてから、探せない・戻れないと感じた時点で道具を足すほうが、失敗が少ないです。
- 記録が残ることと、思い出せることは別です。文字起こしを読み返すのは復習の中でいちばん弱いやり方になります。
レッスン直後に、何をするか
レッスンが終わってすぐは、言えなかったことをまだ覚えています。この記憶は驚くほど早く消えます。画面を閉じる前に、次の順で3つだけやってください。
1つ目。言いたかったのに言えなかった内容を、日本語のまま1文書きます。英語にしようとしないでください。「その場の状況によります、と言いたかった」で十分です。ここで英語をひねり出そうとすると、思い出す作業ではなく作文の作業になって、時間が溶けます。
ここで、使っているサービスに録音や文字起こしが残るなら、順番が変わります。1つ目の「思い出して書く」が丸ごと要らなくなるからです。ただしレッスン1回ぶんの全文をそのまま眺めても、前の節で書いた「読み返し」になるだけです。渡し方を決めておきます。
レッスンが終わったら文字起こしを全文コピーして、次の依頼文を先に貼り、その下に貼り付けます。それだけです。
オンライン英会話のレッスンの文字起こしです。私は生徒側です。この中から次の3つを拾ってください。①私が言いたかったのに言えず、止まったり言い直したりした箇所。②私の英語で不自然だったところ(講師が言い直してくれた箇所を含む)。③講師が使っていて私が使えていない表現。それぞれ、私の元の発話と、自然な言い方を1つだけ並べてください。説明は要りません。多くても5件までにしてください。
最後の2つが効きます。「説明は要りません」を入れないと、解説が長く返ってきて、それを読むだけで終わります。「5件まで」を入れないと、1回ぶんから20件出てきて、量に負けます。読むためではなく、次に使う1〜3件を選ぶために出させています。
「私は生徒側です」も要ります。文字起こしには講師の発話も混ざっているので、これが無いと講師の英語を直され始めます。話者のラベルが付いている文字起こしなら、そのまま貼って構いません。
★この形が効くのは、③があるからです。自分が言えなかったことは思い出せますが、講師が使っていた表現は意識に上っていないので記憶から出てきません。入力の中で意識に上ったものだけが取り込まれる、という考え方に沿えば、ここは記録からしか拾えない部分です。
2つ目。その日本語に対する英語の言い方を1つ手に入れます。講師がチャットに書いてくれたものがあればそれを使います。無ければ、この後で説明する道具に聞きます。ここで大事なのは、複数の言い方を集めないことです。1つに絞ってください。
3つ目。次にいつ見返すかを決めます。決めるだけで、いま見返す必要はありません。目安は翌日、3日後、1週間後です。この3回を通せば、その表現は次のレッスンで出てきます。
順に通すと、こうなります。レッスンで「その料理は好みが分かれると思う」と言いたかったのに出てこなかったとします。まず日本語のまま「好みが分かれる、が言えなかった」と書きます。次に英語の言い方を1つ手に入れます。ここでは It depends on your taste. だとします。最後に、明日と3日後と来週の日付を横に書きます。ここまでで3行です。
英語を先に思いつこうとすると、この3行が10分かかります。日本語で書いてから英語を1つもらう順にすると、3分で終わります。順番を変えるだけで負担が変わります。
時間が取れない日もあります。その日は1つ目だけやってください。言えなかった内容を日本語で1文だけ書く。それだけなら30秒です。英語の言い方は翌日でも手に入りますが、何が言えなかったかは翌日には思い出せません。消えるものから先に押さえる、という順番です。
書く場所はどこでも構いません。紙のノート、スマホのメモ、レッスン画面の横に開いたテキストファイル。判断の基準は1つで、レッスン直後に3秒で開けるかどうかです。開くのに手間がかかる場所に置くと、疲れている日に飛びます。ノートに何を書くかは別の記事にまとめています。
言えなかったことが思い出せない日もあります。そのときは、レッスンで話した話題を1つ書いてください。「週末の予定について話した」で構いません。話題さえ残っていれば、次に同じ話題が来たときに「前回ここで詰まった」と気づけます。何も書かずに閉じるより、はるかに戻れます。
なお、レッスン中にメモを取るのは勧めません。書いている間は話していないので、話す量がそのぶん減ります。書き留めたいものが出たらチャットに書いてもらってください。
読み返す形の復習が、いちばん弱い理由
復習というと、書いたものを読み返す絵を思い浮かべます。ところが外国語の単語学習の実験では、いちど正解できた項目について読み返しを続けた群と、思い出すテストを続けた群を比べたとき、読み返しを続けた側には後日の再生に効果が出ませんでした。思い出す側には大きな効果が出ています。
これは道具を選ぶときに効きます。文字起こしを全文残す道具も、ノートを整理する道具も、放っておくと「読み返す」形に読者を連れて行きます。1回ぶんの全文を上から読むのは、いちばん弱いやり方です。道具に求めるべきは、記録を残すことではなく、思い出す機会を作ることです。
やっかいなのは、読み返しのほうが手ごたえがある点です。書いたものを開くと、目の前に答えがあるので、すらすら読めます。この「すらすら読めた」を「覚えている」と取り違えます。逆に思い出す形の復習は、詰まるので進んでいる感じがしません。手ごたえと結果が逆を向いているので、放っておくと楽なほうへ流れます。
だから、道具を選ぶときは「答えを隠せるか」を見てください。表なら列を隠せるか、アプリなら裏返せるか。隠せない道具は、どれだけ整理が上手でも読み返しの道具になります。
もうひとつ、気づかなかったことは記録にも残りません。言語習得の研究では、入力の中で意識に上ったものだけが取り込まれるという考え方が長く使われてきました。レッスン中に聞き流した表現は、そもそもノートに書けません。ここが、あとから録音を聞ける道具の使いどころになります。
いつ見返すか — 間隔は道具に決めさせる
見返す間隔は、あけたほうが残ります。第二言語の語彙学習で間隔をあけた条件と詰めた条件を比べた研究では、直後のテストでは差が小さいのに、時間をおいたテストで差が開きました。当日にまとめて3回やるより、翌日・3日後・1週間後に1回ずつのほうが後に残ります。
ここで問題になるのは、間隔を自分で管理できるかどうかです。「そろそろ見返す時期だ」と自分で思い出す方式は、忙しい週に必ず飛びます。飛んだ週があると、次の週はもっと開きにくくなります。
だから、見返す日を決めてくれる道具を1つだけ持つと続きます。後で挙げる4つのうち、この仕事をするのは1つだけです。他の道具は記録や添削はできても、いつ見返すかは教えてくれません。
見返すときのやり方も決めておきます。日本語の側だけを見て、英語を声に出してください。詰まったら、そこで初めて英語の側を見ます。開いて両方を眺めるのは、前の節で書いたとおりいちばん弱い形です。1件あたり10秒もかかりません。3件あっても30秒です。
3回とも言えた項目は、そこで終わりにします。残すと見返す量が増えて、開くのが重くなります。逆に3回とも詰まった項目は、まだ自分のものになっていないので、次のレッスンで自分から使ってみる対象にしてください。使って直されると、そこで初めて定着します。
道具は4つの役割に分かれる
復習の道具を「どれがいちばん良いか」で選ぶと迷います。やっている仕事が違うからです。役割で分けると、自分に足りないものが分かります。

| 道具 | 役割 | 無料でどこまで | 前回の続きが残るか | 見返す日を決めるか | 自分の声が残るか |
|---|---|---|---|---|---|
| SpeakCoach | 録って測る | 回数の上限つきで試せる | はい | いいえ | はい |
| ChatGPT | 直す・練習を作る | 文章は無制限だが記憶は限定 | いいえ | いいえ | いいえ |
| Claude | 直す・練習を作る | 使える。Projects は Pro から | いいえ | いいえ | いいえ |
| Notion | 貯めて探せるようにする | 個人なら容量は無制限(履歴は7日) | はい | いいえ | いいえ |
| Anki | 忘れる前に出す | PC と Android は無料(iOS のみ有料) | はい | はい | 公式に記載なし |
出典: SpeakCoach / ChatGPT 公式 / Claude 公式 / Notion 公式 / Anki 公式
表を見ると、自分の声が残るのは1つだけ、見返す日を決めてくれるのも1つだけだと分かります。逆に「直す」仕事をする道具は2つあって、どちらを使っても構いません。
自分に何が足りないかは、詰まっている場所で分かります。英語の言い方が出てこないなら「直す」が足りません。書いたはずの表現が見つからないなら「貯める」が足りません。書いたきり見返していないなら「出す」が足りません。そして、毎回同じ間違いをしている気がするけれど確かめられないなら、足りないのは「録る」です。
4つ全部を一度に埋めようとしないでください。いま詰まっている1つだけを足すのが、続けるうえでは近道です。
直す・練習を作る(ChatGPT / Claude)
いちばん手が届きやすいのがここです。言えなかった日本語を渡すと、英語の言い方が返ってきます。すでに使っている方が多いはずなので、新しく覚えることはありません。ChatGPT でも Claude でも、返ってくるものに大きな差はありません。
ただし無料で使う場合、前回のレッスンで何に詰まったかは持ち越されません。ChatGPT の公式は無料プランの欄に「Limited memory and context」と書いていて、会話や資料をまとめて置いておく Projects は Plus の欄にあります。Claude も同じで、Projects は Pro の欄です。つまり毎回、自分の課題を貼り直すことになります。
貼り直すといっても、長い説明を毎回書く必要はありません。次の1文を定型にして、かぎかっこの中だけ入れ替えます。これだけで、直された理由まで返ってきます。
英会話レッスンで言いたかったのに言えなかった内容です。「(ここに日本語を書く)」。この場面で自然な英語を1つだけ教えてください。複数は要りません。そのうえで、日本語話者がこの内容を言おうとするとよく使ってしまう不自然な言い方を1つ挙げて、なぜそちらが不自然なのかを説明してください。

最後の一文を入れる理由があります。訂正は、どこがどう違うのかが明示されたときのほうが効きます。第二言語の口頭訂正フィードバックをまとめた分析では、明示的な訂正や誘導のほうが、それとなく言い直して見せる形より効果が大きいと報告されています。「これが正解です」だけを受け取ると、自分の言い方のどこが問題だったかが残りません。
もうひとつ、練習の材料を作らせる使い方があります。手に入れた英語を1回書き写して終わりにすると、次のレッスンでは出てきません。次のように頼むと、口に出す回数を増やせます。
「(手に入れた英語)」を使って、オンライン英会話のレッスンで実際に出そうな短い質問を3つ作ってください。答えの中でその表現を自然に使えるような質問にしてください。答えは書かないでください。
答えを書かせないのが要点です。質問だけ受け取って、自分で声に出して答えます。答えまで書かせると、それを読み返す形に戻ってしまいます。
貯めて探せるようにする(Notion)
3か月ほど続けると、必ず「あの表現どこに書いたか」が起きます。ここで初めて、探せる場所が必要になります。逆に言えば、最初から必要ではありません。Notion はその置き場所として無料のまま使えます。
Notion の公式は、無料プランのブロック数を個人利用なら無制限としています。カスタムプロパティとフィルタリングも無料の欄に入っているので、貯める場所としては無料のままで足ります。
作るものは1つです。データベースを1つ作って、列(プロパティ)を5つ用意します。プロパティは23種類ありますが、使うのは3種類だけです。
- 言えなかったこと … テキスト
- 英語での言い方 … テキスト
- レッスン日 … 日付
- 次に見返す日 … 日付
- 状態 … セレクト(1回目 / 2回目 / 3回目 / 卒業)
ここまで作ったら、フィルタを1つだけ設定します。「次に見返す日」が「今日以前」。これで、開いたときに出てくるのが今日やるぶんだけになります。全部が並んでいると量に負けるので、この1つが効きます。
ビューはテーブル・ボード・カレンダーなど6種類ありますが、テーブルのままで足ります。状態ごとに眺めたくなったらボードを足せますが、後からで構いません。

ここまで読んで「毎回この5列を手で埋めるのか」と思ったなら、その必要はありません。公式は、CSV を取り込むと新しいデータベースが作られる(行がアイテムに、列がプロパティになる)と書いています。既存のデータベースに足すこともできます。つまり、前のステップで使った生成AIに、そのまま取り込める形で出させれば手入力は要りません。
文字起こしから項目を拾わせたあと、続けてこう頼みます。
さきほど拾ってもらった項目を、Notion に取り込める CSV にしてください。1行目の見出しは「言えなかったこと,英語での言い方,レッスン日,次に見返す日,状態」にしてください。レッスン日は今日、次に見返す日は明日、状態は「1回目」で埋めてください。説明は書かず、CSV だけを出してください。
返ってきたものをテキストファイルに保存して、Notion の取り込みから選ぶだけです。無料プランのファイルの上限は 5MB なので、レッスン1回ぶんなら問題になりません。2回目からは、同じデータベースに足す形を選びます。
見返したら「次に見返す日」を書き換えます。翌日 → 3日後 → 1週間後、と自分で入れ直す形です。ここが手作業なのが Notion の弱いところで、次に挙げる道具はそこを自動でやります。
注意が2つあります。無料プランのページ履歴は7日なので、消したものを1週間後に戻すことはできません。そしてこれが大きいのですが、見返す時期は教えてくれません。日付の列を自分で作って、自分でフィルタを開く必要があります。
忘れる前に出す(Anki)
見返す日を道具に決めさせたいなら、ここです。Anki の公式は、思い出せた度合いを選ぶと「最も忘れやすいタイミングで次の復習を組む」と説明しています。前の節で書いた間隔の話を、道具の側が管理してくれます。
パソコン版(Windows / macOS / Linux)と Android 版は無料で、端末間の同期も無料です。iPhone のアプリだけ購入が必要です。
作り方は決まっています。カードの型(ノートタイプ)は6種類ありますが、選ぶのは Basic だけです。表に日本語、裏に英語を入れます。デッキ名にコロンを2つ使うと階層になるので、「英会話::言えなかった」のように分けておくと、後で増えたときに困りません。
復習の画面はこう動きます。日本語だけが出ている状態でスペースキーを押すと英語が出ます。そのあと、思い出せた度合いを4つのボタンから選びます。
- Again(1) … 思い出せなかった
- Hard(2) … 思い出せたが時間がかかった
- Good(3) … 思い出せた。ふだんはこれ
- Easy(4) … 考えずに出た

それぞれのボタンの上に「次はいつ出すか」が表示されます。押した瞬間に次の予定が決まるので、自分で日付を管理する必要がありません。前の節で書いた間隔の話を、道具の側が引き受けてくれます。
ただし、カードは自分で作ります。レッスンで詰まった表現を1枚ずつ入れる手間が、続くかどうかを決めます。いま復習が続いていない方が最初に手を出す道具ではありません。3つ目か4つ目に足すものだと考えてください。
向く人と向かない人がはっきり分かれます。すでに毎日開く習慣があって、あとは仕組みが欲しいだけの人には効きます。逆に、いま週に1回も開けていない人が最初に入れると、カードを作る作業だけが残って終わります。順番としては3つ目か4つ目です。
録って測る
前の3つは、自分が気づいたことを扱います。ところが、気づかなかったものは書けません。聞き流した表現、通じていたつもりで通じていなかった発音、毎回出ている同じ間違い。これらは自分の記憶からは出てきません。
ここだけは、レッスン中の音が残っていないとどうにもなりません。表の最後の列を見ると分かるとおり、自分の声が残る道具は他にありません。使っているサービスに録音機能があるなら、まずそれを確かめてください。
同じ間違いを何度も繰り返す状態は、放っておくと定着します。第二言語習得では、学習者の中間言語がある形のまま固まってしまう現象が古くから指摘されてきました。自分では気づけないことが多いので、記録から見つける必要があります。
音が残っていると、自分では拾えなかったものが出てきます。よくあるのは3つです。1つ目は、講師が言い直してくれていたのに気づかなかった箇所。2つ目は、通じたと思っていたのに相手が聞き返していた箇所。3つ目は、毎回同じ場面で出てくる同じ言い回しです。どれも記憶からは出てきません。
ここまで来ると、復習は「思い出す作業」から「自分の癖を見つける作業」に変わります。順番としては最後で構いません。前の3つが回るようになってから足してください。
組み合わせ方 — 無料だけで回すなら
全部を揃える必要はありません。いま復習が続いていないなら、次の順で足してください。
- 1週目 — 紙かスマホのメモだけ。レッスン直後に言えなかった1文を日本語で書く。ここで道具を増やさない。
- 2週目 — 書いた日本語を生成AIに渡して、英語の言い方を1つもらう。上のお願いの文をコピーして使う。
- 3か月目 — 探せなくなったら Notion のような貯める場所を足す。それまでは要らない。
- 続いてきたら — 見返す日を決めてくれる道具(Anki)を足す。自分で思い出す方式をやめる。道具を乗り換えるのは、いまのやり方が3か月続いてからで構いません。
- 伸びが止まったと感じたら — 自分では気づけない癖を見つけるために、レッスンの音が残る仕組みを足す。
足すかどうかの判断は、困ってからで構いません。探せなくて困っていないのに貯める場所を作ると、作ること自体が目的になります。見返す日を覚えていられているうちは、それを管理する道具も要りません。困っていない段階で道具を増やすのが、いちばんよくある失敗です。
お金をかけるかどうかで言うと、ここまでは無料の範囲で回ります。有料にする価値が出るのは、前回の続きを持ち越したくなったときです。毎回貼り直す手間が負担になってきたら、そこが有料プランを考える時期です。
それでも続かないとき
続かない理由は、だいたい3つのどれかです。
1つ目は、書く量が多いことです。1回のレッスンで5個も6個も書き出していると、見返す量が増えて、開くのが億劫になります。1回1つで構いません。週に3回レッスンを受けているなら、それで月に12個です。十分な量です。
2つ目は、きれいにまとめようとすることです。表を整えたり、色を分けたりしている時間があるなら、1回思い出したほうが残ります。読み返しに効果が出なかった実験の話は、整理そのものにも当てはまります。整理は作業であって、思い出す機会ではありません。
この3つはどれも「やる気が足りない」の話ではありません。量が多い、整えたくなる、埋めたくなる。どれも真面目に取り組んでいる人ほど起きます。減らすほうに寄せてください。
3つ目は、飛んだ日を埋めようとすることです。3日空いたぶんをまとめてやろうとすると、その負担で次も飛びます。空いた日は捨ててください。毎回やってほしいのは1つだけで、次のレッスンを開く前に前回書いた1文を見ることです。
もうひとつ、続いているかどうかの見方を書いておきます。毎日やれているかではなく、1か月前に書いた1文をいま言えるかで見てください。毎日開いていても言えないなら、見返し方が読み返しになっています。週に2回しか開いていなくても言えるなら、それで足りています。
同じ間違いが3回出たら、それはうっかりではありません。その項目だけは、次のレッスンで講師に「この言い方を直してほしい」と先に伝えてください。自分で気をつけるより、その場で止めてもらうほうが早く抜けます。
ここまでを自動でやるなら — SpeakCoach

手順と道具は決まりました。残るのは、自分では気づけない部分をどう見つけるかです。表の最後の列が1つしか埋まらなかったのは、そこが手作業では届かない場所だからです。
レッスンが終わると、最短1分でスコアと次に直す1つが届きます。無料で試せます。
まとめ — 次のレッスンの直後から
- レッスン直後に3つ。言えなかった内容を日本語で1文、その英語の言い方を1つ、次に見返す日を決める
- 道具は増やさない。紙かスマホのメモで始める。判断の基準は「直後に3秒で開けるか」
- 英語の言い方を聞くときは、不自然な言い方とその理由まで頼む。正解だけ受け取っても残らない
- 無料の生成AIは前回の続きを覚えていない。毎回貼り直す前提で、同じ依頼文を使い回す
- 見返す間隔は翌日・3日後・1週間後。自分で思い出す方式をやめて、道具に決めさせると続く
- 探せなくなったら貯める場所を足す。3か月は要らない
- 同じ間違いを繰り返しているかどうかは、自分では見えない。そこだけは記録が要る
出典
この記事の出典は、すべて実際にページを開いて確認したものです。ページの内容は変わるので、確認した日付を併記しています。
出典: Schmidt (1990) The Role of Consciousness in Second Language Learning, Applied Linguistics 11(2)(2026-08-19 時点) / Karpicke & Roediger (2008) The Critical Importance of Retrieval for Learning, Science 319(2026-08-19 時点) / Kim & Webb (2022) The Effects of Spaced Practice on Second Language Learning: A Meta-Analysis, Language Learning(2026-08-19 時点) / SpeakCoach 実装(自社)(2026-09-03 時点) / OpenAI 公式 ChatGPT プラン比較(2026-09-03 時点) / Anthropic 公式 Claude 料金ページ(2026-09-03 時点) / Notion 公式 料金ページ(日本語)(2026-09-03 時点) / Anki 公式(2026-09-03 時点) / Lyster & Saito (2010) Oral Feedback in Classroom SLA: A Meta-Analysis, Studies in Second Language Acquisition 32(2)(2026-08-19 時点) / Notion 公式ヘルプ「Intro to databases」(2026-09-04 時点) / Notion 公式ヘルプ「Database properties」(2026-09-04 時点) / Notion 公式ヘルプ「Import data into Notion」(2026-09-04 時点) / Anki 公式マニュアル「Getting Started」(2026-09-04 時点) / Anki 公式マニュアル「Studying」(2026-09-04 時点) / Selinker (1972) Interlanguage, IRAL 10(1-4)(2026-08-19 時点)
よくある質問
- 無料の道具だけで復習は回せますか?
- 回せます。この記事で挙げた4つは、iPhone 版の Anki を除いてすべて無料で使える範囲があります。無料で足りなくなるのは、前回の続きを持ち越したくなったときです。ChatGPT も Claude も、会話や資料をまとめて置いておく機能は有料プランの側にあるので、無料のままなら毎回貼り直すことになります。その手間が負担になってきたら、そこが有料を考える時期です。
- 1回のレッスンにどれくらい復習の時間をかければいいですか?
- 直後に3つと、見返すときの数分です。長く感じるかもしれませんが、ここを飛ばすとレッスンそのものが残りません。時間が取れない日は、言えなかった内容を日本語で1文書くところまでで止めてください。それだけでも、次に開いたときに思い出せます。
- オンライン英会話の復習が何度も続きませんでした。挫折しないためにどうすればいいですか?
- 書く量を1回1つに減らして、飛んだ日を埋めるのをやめてください。続かない原因は意志ではなく、たいてい量と埋め合わせです。そのうえで、見返す日を自分で覚えておくのをやめます。忙しい週に必ず飛びますし、一度飛ぶと戻りにくくなります。見返す時期を決めてくれる道具を1つ持つと、そこが自動で回ります。
- 復習ノートには何を書けばいいですか?
- 3つだけです。言えなかったこと、聞き取れなかったこと、前にも直された間違い。この3つ以外は書かなくて構いません。書く量を増やすと見返す量が増えて、開くのが重くなります。答えの側を隠せる形で書いておくと、見返すときに読み返しではなく思い出す形にできます。ノートの作り方そのものは別の記事にまとめてあります。
- 忘れてから見返しても意味がありますか?
- あります。むしろ、少し忘れかけたころに思い出すほうが後に残ります。間隔をあけた条件と詰めた条件を比べた研究では、直後のテストでは差が小さいのに、時間をおいたテストで差が開きました。すらすら言えるうちに見返すと、やった感じは強いのですが残りません。
- 復習しているのに効果が出ません。何が違いますか?
- 見返し方が「読み返す」形になっている可能性があります。書いたものを開いて眺めるのは、時間をかけたぶん進んだ気になりますが、思い出す形の復習より残りません。答えの側を隠して、先に声に出してから確かめてください。もうひとつは、自分が気づいた分しか復習していないことです。聞き流した表現や毎回出ている同じ間違いは記憶から出てこないので、記録がないと見つかりません。
TAKE A 株式会社の代表。英語の教員免許を持ち、これまで20以上のオンライン英会話サービスを使い、通算1,000回以上のレッスンを受けてきました。いまはレッスンの録音をAIが分析する SpeakCoach を作っています。
